税務業務や税務コンサルティングなど税理士の独占業務に従事する「税務・会計のスペシャリスト」として人気の税理士。
これから、税理士資格を取得するために、試験勉強を猛烈に頑張っていると思います。
ですので今回は、試験合格を目指す受験生の方々に向けて、「税理士になるために」を簡単にお伝えしますので、ぜひチェックしてください。
この記事の目次
税理士になるには?
この記事では、「税務・会計のスペシャリスト」として人気の難関資格「税理士」資格を取得するための方法について解説します。
税理士試験に合格する

・税理士試験に合格する
税理士になるには毎年8月に行われる税理士試験に合格することが一つの条件です。
会計科目2科目と税法科目を9科目中3科目選択して受ける筆記試験になります。
簡単に科目を挙げていくと、会計科目は簿記論と財務諸表論で、選択科目は条件があるので次にリストアップしていきます。
- 法人税法と所得税法はいずれか必ず選択
- 消費税法または酒税法(同時に受験できない)
- 相続税法
- 国税徴収法
- 住民税または事業税(同時に受験できない)
- 固定資産税
このように所得税法と法人税法はいずれかが必須で、消費税法と酒税法、住民税と事業税はいずれか一方のみという制約があります。
合格率は毎年10~20%を推移しており、難関資格となっているのが特徴です。
・1年で5科目全てに合格する必要はない
ちなみにこの税理士試験は1年で5科目に合格する必要はありません。
例えば、毎年1科目ずつ受験して合格科目を5科目合格した時点で試験に合格することも可能です。
こういったケースも多いので仕事との両立や勉強時間の確保、長期的な視点での計画をすることも少なくありません。
実際に会計事務所や税理士法人で税理士補助として勤務しながら毎年8月の試験を受験して合格するといった場合が多いのです。
実際の税理士の業務を目の当たりにしながら試験勉強ができるので実務面から税理士試験の解釈が可能となり、理解力も高まるメリットもあります。
また、モチベーションの維持がしやすいことから、こういったルートで合格を目指す方も多くいます。
税理士の2年間の実務経験

・税理士になるには実務経験が必要
実は税理士試験に合格してもすぐに税理士に慣れるわけではありません。
税理士になるためには、日本税理士連合会が保管する税理士名簿に登録が必要となり、この登録には2年以上の実務経験が要件となっているのが税理士資格の特徴です。
ただし、この実務経験の時期に関しては合格前でも問題ないのです。
税理士登録の条件として試験合格と租税または会計事務などの業務経験が2年以上というのが条件になります。
・年数は同一勤務先である必要はない
この年数は同一勤務先である必要はないため、複数の職場においてトータル2年であれば免許取得できますが、非正規雇用の場合は在籍期間がそのままカウントされません。
また、複数の職場にわたる場合はすべての勤務先において証明書類を用意する必要があります。
2年相当の勤務時間を獲得していると証明しないと認定されず勤務日数や勤務時間、租税または会計に関する事務とそれ以外の業務の従事割合などの項目を計算して2年相当の実務か証明しなければならないのです。
・実務経験の業務内容
業務内容も詳細に決められていて、大まかに紹介すると次の2つの業務が挙げられます。
- ・税務官公署における事務(国税庁や税務署などの勤務)
- ・税務/会計/決算事務等(税務、財務諸表、決算事務、仕分けから勘定への天気、財務諸表の作成、会計関連の照合点検など)
一般企業では経理部など特定の部署での勤務など証明が難しいことが少なくありませんが、会計事務所や税理士法人における業務はほとんど該当します。
ちなみにこの実務経験の条件をクリアした後は、登録時に書類証明のほか面接が実施されます。
面接内容は幅広い内容が問われますが、多くの場合次の3つの項目の質問は必須です。
- 税理士を目指した動機
- 税務関係で過去に経験した業務や現在行っている業務
- 目標の税理士像
実務経験を聞かれることが多く、実際に業務を行っていないのではとみなされる場合は業務の質問が増えるため、業務の質問が多くなった場合は注意しましょう。
この審査を通過して初めて税理士資格が登録できます。
試験に合格した後も資格取得にはさらに条件が付くということを知っておきましょう。
税理士試験の免除制度について

税理士試験には二つの免除制度があり、それは「科目免除」と「すべての科目の免除」です。
・一部の科目が免除される制度
科目免除とは冒頭で触れた5科目のうち特定の科目を免除される制度で、大学院で「税法」あるいは「会計学」分野の科目等の研究をした人に対して科目を免除する仕組みになります。
これは5科目中3科目分を合格としてみなすもので、会計学に属する科目を1科目(簿記論または財務諸表論)、税法に属する科目を1科目(所得税法または法人税法)、合計2科目のみで合格できる制度です。
以前は免除科目が多かったのですが、現在は必ず2科目で合格する必要があります。
・会計系科目が免除される制度
また、10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者は税法系の科目、23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者は会計系の科目が免除されます。
つまり、国税庁や税務署の勤務経験が長い方は一部試験科目が免除されるのです。
・全ての科目が免除される制度
一方で、すべての科目が免除される制度もあります。
公認会計士や弁護士の資格を持つ人は、試験の合格や実務経験のどちらの条件も不要で税理士登録ができるのです。
このように免除制度はあるものの条件は厳しく、大学院以外は多くが全科目の合格を目指して勉強します。
税理士試験の受験資格は高卒でもOK?

税理士試験の受験資格は高卒でも得られますが、高校を卒業しただけでは受験できません。
資格または職歴が必要です。
・高卒で試験資格を得るための資格は?
資格は日商簿記検定1級の合格者または昭和58年度以降の全経簿記検定上級合格者です。
いずれも高度な資格であり、高卒でも受験できますが合格は困難です。
・高卒で試験資格を得るための職歴は?
一方で職歴2年以上による受験資格のクリアは高卒では現実的な選択といえるでしょう。
大まかに解説すると会社の経理や銀行、保険会社、税理士、弁護士、公認会計士の事務所に勤務することで得られます。
ただし、銀行や保険会社においては資金の貸付け・運用に関する事務に従事していることが求められます。
税理士試験の受験資格は高卒以外にも様々な条件があり、他の士業資格がすべての人に門戸を開いている試験もある中、特徴的といえるでしょう。
税理士になるには大学や専門学校に行かないとダメ?

・大学に行った方が有利ではあるが、、、
税理士になるには大学に行った方が有利ですが、専門学校は高卒扱いになってしまうため、高等専門学校を卒業している必要があります。
ただし、全ての大卒や高専卒が有利になるとは言えません。
法律学または経済学を1科目以上履修しているか、法律学または経済学を1科目以上含む62単位以上を取得した大学3年次以上の学生のみが受験資格を得られます。
それ以外の学歴の場合は高卒同様に特定の資格や職歴が必要です。
学歴のみで税理士の受験資格を得る場合、法律や経済の大学や高専に行かないといけません。
しかし、それ以外の場合は受験できるものの職務経験や簿記1級合格など受験資格が厳しくなります。
税理士として独立開業するには?

・税理士会に入会
税理士として独立開業するには税理士登録をして税理士会に入る必要があります。
単に税理士試験に合格して翌日開業しようとしても税理士として活動することはできません。
このように試験合格だけで安易に税理士として独立開業できない仕組みになっています。
・税理士登録費用も必要
税理士登録するには、地方によって若干異なるものの30万円近くかかるため、まとまったお金が必要になるのは言うまでもありません。
もちろん開業資金の調達や立地選定など、他の士業と同じように開業の準備は必須です。
税理士は試験合格のほかに様々なハードルがあり、開業が難しくなっているのも知っておきましょう。