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「税理士」の合格率は?試験の難易度や独学可能か解説

2021-09-16

税金を納める必要のある個人や企業から依頼を受けて払うべき税金の計算をし、書類作成や手続き代行などの税金の相談に応じれる、税務に関する専門家として人気の「税理士」講座。税理士として転職を目指す方にとって、必要な資格です。

しかし、、、

  • 「まとまった時間を勉強になかなか使えない。勉強不足だ、、、」
  • 「もう失敗は許されないという空気がプレッシャー、、、」

このような不安を抱えている方が、講座を受けようと思った時、心配なのは「私でもできるのか?」ということではないでしょうか?

この記事では「税理士」の合格率や試験難易度や独学可能か?ついてご紹介します。

税理士試験の合格率ってどのくらい?

税理士。その仕事は、個人や企業の税務に関する書類作成や手続き代行できる専門家です。その税理士の合格率を見て見ましょう。

「税理士」試験合格率の推移

税理士試験の合格率はおおよそ12~17%の間を推移しています。

最新の2020年の合格率は例年より高めで17.3%でしたが、合格率が20%を超えることはありません。

去年の科目別の合格率で見てみると、最も高い科目が「住民税」で19%、最も低い科目が「相続税法」で11.7%と、多少の差がありますが、全て20%未満で推移しています。

「税理士」の試験難易度は?

税理士試験は、偏差値75程度と言われています。国家試験の中では、国家公務員(総合)、弁理士、司法書士らに次ぐ難関レベルと言われる程の難関試験です。

「税理士」の合格基準点

税理士試験では、受験科目として11科目が用意されていますが、その中で5科目の試験に合格する必要があります。

合格基準点は5科目全てが満点の60%以上です。

ただし、60%以上の点数を取っていれば絶対に合格できるわけではありません。

税理士試験は相対評価とされていて、毎年合格者が15パーセント前後のため、60%以上だったとしても、受験者の上位10%に入っていなければ合格できない可能性があります。

「税理士」の試験の日程・内容は?

それでは次に、税理士試験の日程や詳細に関して見てみましょう。

「税理士」試験は年に何回?

税理士試験は、毎年8月上旬に3日間開催されています。そのため、試験は年に1回となっています。

試験日程は毎年違いますが、毎年4月上旬に、国税庁のホームページと官報に試験日程が公開されるので、受験を考えている方はチェックしましょう。

また通常、願書の受付は5月上旬~5月中旬となっており、願書の受付は郵送のみとなっていますので、こちらの日程もチェックを忘れないようにしましょう。

「税理士」の受験資格は?誰でも受験できる?

税理士資格は、残念ながら誰でも受験できるわけではありません。受験資格は、下記になります。

まず、学歴が受験資格を満たしている場合は、

  • 大学・短大・高等専門学校を卒業し、法律学または経済学に属する科目を1科目以上履修した者
  • 大学3年生以上の学生で、法律学または経済学に属する科目を含め、62単位以上を取得した者
  • 専修学校の専門課程(修業年限が2年以上かつ、課程の終了に必要な総授業数時間が1,700時間以上に限る)を修了した

などで、これらの専修学校などにおいて法律学または経済学の属する科目を1科目以上履修した者の3パターンです。

次に、取得している資格が受験資格を満たしている場合は、

  • 日本商工会議所主催簿記検定試験1級の合格者
  • 社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験上級の合格者

の2パターンです。

最後に、仕事での実務経験が受験資格を満たしている場合は、

  • 会社などで経理業務に従事した期間が2年以上の者

の1パターンです。ですが、特に実務経験が受験資格を満たす場合については他にも細かい規定がありますので、自分が当てはまるかどうか国税庁のホームページをよく確認してください。

「税理士」の試験内容

税理士の試験科目は全部で11科目あります。

そのうち、絶対に合格しなければならない「必須科目」が2科目、2つのうちどちらかを選択しなければならない「選択必須科目」が1科目、その他、好きなものを選んで受験できる「選択科目」が2科目の合計5科目に合格する必要があります。

「必須科目」は会計科目とも呼ばれ、科目は簿記論と財務諸表論の2つです。

この2科目は、税理士の中心的な業務である納税額の計算や、会社における会計帳簿の記録や簿記の原理、商業簿記の他に工業簿記等、実際の税理士業務に必須の知識が問われます。

「選択必須科目」は、所得税法と法人税法の2つです。

どちらも受験することは可能ですが、どちらもボリュームが大きい科目なので、一般的にはどちらかを選択し、残りは選択科目から科目を選ぶ受験者が多いようです。

「選択科目」は、相続税法・消費税法・酒税法・国税徴収法・住民税・事業税・固定資産税の7科目から2科目を選んで受験します。ただし、消費税法と酒税法、住民税と事業税は同じ時間帯に試験が行われ、同時に受験することはできないので注意しましょう。

「選択必須科目」と「選択科目」の2つは、税法科目と呼ばれます。こちらは科目ごとの税金の根拠となる法律に基づく内容や、関連する租税特別措置法などの範囲から出題されます。

「税理士」の試験時間

税理士試験の試験は、3日間に分けて行われます。

試験時間は3日間とも9時~17時までで、1科目2時間の試験時間が取られていて、各科目の間に1時間~1時間30分の休憩時間がとられています。

2021年の試験日程は、2021年8月17日(火)の

  • 午前9時から同11時までが簿記論
  • 午後0時30分から午後2時30分までが財務諸表論
  • 午後3時30分から午後5時30分までが消費税法又は酒税法

2021年8月18日(水)の

  • 午前9時から同11時までが法人税法
  • 正午から午後2時までが相続税法
  • 午後3時から午後5時までが所得税法

2021年8月19日(木)の

  • 午前9時から同11時までが固定資産税
  • 正午から午後2時までが国税徴収法
  • 午後3時から午後5時までが住民税又は事業税

という日程でした。試験科目の順番等は年によって変わる可能性がありますが、試験日程は毎年おおよそ同じです。

「税理士」は独学で合格できる?

税理士試験は、国家試験の中でも独学での合格が非常に難しいと言われている試験ですが、合格者の中には独学で学習したという方がいることも事実です。

「税理士」の独学におススメのテキスト・参考書

独学で税理士の試験勉強をする場合には、テキスト選びがとても大切です。

ポイントとしては、テキスト・参考書と問題集の会社は揃える方が良いという事です。

どの会社の参考書もリンクしている問題集が発売されているため、問題集で解らないところが出てきた場合、同じ会社の参考書の該当ページが載っているからです。

数ある参考書の中でも特におすすめなのが、通信講座も開講しているTACが出版している「みんなが欲しかった!」シリーズです。

「みんなが欲しかった!」シリーズでは、初学者の方にも解り易く基礎の基礎から解説されているうえに、多くの例題が記載されているため、試験でどのような問題を解くことになるのかが解るようになっています。

さらに、TACの公式ホームページでは、「みんなが欲しかった!」シリーズを使用した効率的な勉強方法を教えてくれる「スタートアップ講義」動画を無料で公開してくれているので、初学者の方でも勉強方法に迷うことなく進めることができます。

「税理士」試験を合格するまでの勉強時間は?

税理士試験の合格に必要な勉強時間は、おおよそ4000時間~7000時間とされていて、科目ごとに必要とされる勉強時間は異なっています。

最も時間を必要とする科目は「所得税法」と「法人税法」の2科目で1200時間程度、最も短い時間で学習可能な科目は「酒税法」と「国税徴収法」の2科目で300時間程度とされています。

他、必須科目の「簿記論」と「財務諸表論」が800時間程度、「相続税法」が900時間程度、「消費税法」が600時間程度、「固定資産税」が500時間程度、「住民税」「事業税」が450時間程度です。

短い科目を選んで受験をすればいいと思うかもしれませんが、勉強時間が短い科目ほどミスが許されない試験となっています。

社会人の方の場合、平日に2時間、土日に10時間ずつ勉強すると、1年間で1,650時間の勉強時間を確保することができます。

税理士試験は科目ごとの受験が可能なので、1年で1科目もしくは2科目の合格を狙うことができますので、遅くとも5年以内に税理士試験に合格することができる計算です。

見てきたように、税理士試験は合格率が低く、勉強時間もかなりの時間を必要とするため、モチベーションの維持が大変難しい試験です。

独学で合格できない訳ではありませんが、「学習の仕方が解らない」「モチベーションを一人で維持するのは難しい」等、独学での学習を不安に思われる場合は、通信講座での学習もお勧めです。

通信講座では、忙しい社会人の方でも効率よく学習するための工夫が随所にちりばめられていますので、独学で学ぶよりも効率的に、短い時間で学習することができます。