税理士の試験科目を徹底解説!

税理士の試験科目を徹底解説!

難関資格である税理士試験を合格するのは、簡単ではありません。

日々の仕事は忙しく、なかなか試験勉強する時間を確保するのも難しいと思いますし、勉強に専念されている方でも、知識を詰め込みすぎて、「これ以上脳に記憶できない、、、」という状態に毎日なっていることと思います。

ですので、いかに効率的に時間を上手く使って勉強するかが重要になります。

今回は、難関試験合格のために、まずは税理士試験科目というものを知り、しっかりと対策を立てて、勉強を効率的に進められるよう、徹底解説しましたので、ぜひチェックしてみてください。

税理士の試験科目を徹底解説!

これから税理士試験を合格してからの独立を目指している人にとって、税理士試験は合格しなければなりません。

今回は初学者の方に向けて「税理士の試験科目」について解説します。

税理士試験の合格基準

・合格は「受験者の上位10~15%」

税理士試験は実質相対的評価による合格基準が設けられており、受験者の上位10~15%が合格するという基準があり、一定水準の合格ラインを越えた受験者の中から上位の受験者を合格するという仕組みです。

60%程度の合格基準を設定していますが、実際は上記の制度を採用しているため受験者のうちの上位10%から15%が合格する相対評価による競争試験です。

そのため、特定の点数を取ったからといって合格するわけではありません。

・5科目全ての合格が必要

また、受験する5科目の各科目ごとに合否が判定されてる仕組みになっており、税理士試験に合格するにはすべての受験科目で税理士試験の合格を決めなければならないのです。

つまり、他の士業試験でみられるようなトータル○%、各科目のボーダー○%といった試験ではなく、すべての科目で上位10~15%の成績を残さないと合格できません。

このように聞くと受験しても合格は不可能に近いように思えます。

トータルの合格ラインが設定されているのではなく各科目で合格ラインが設定されているからです。

・繰り返しチャレンジしやすい税理士試験

しかし、科目合格制度という特徴によって繰り返しチャレンジすることで合格に結びつけることができるのも特徴で、この制度を利用して合格する受験者も多くいます。

この制度は1回の受験で5科目全てに合格する必要はないというのもので、1年目で2科目だけ合格し、2年目で2科目、3年目で残りの1科目に合格して税理士試験に合格するということもできます。

そのため、少ない受験科目に絞って挑戦し、数年かけて合格を目指すのも有効です。

実際に社会人が税理士試験を受ける場合、長期的な受験計画で受験するケースも少なくありません。

税理士試験の出題範囲と出題数

・税理士試験の出題範囲

税理士試験の出題範囲と出題数についてですが、税理士試験の出題範囲は、税理士に関連する5科目です。

まず必須である「簿記論・財務諸表論」の会計学2科目と、税法では「所得税法・法人税法」のいずれか1科目選択が必須です。

残りの2科目は「相続税法・消費税法」または「酒税法・国税徴収法・住民税」または「事業税・固定資産税」の中から選択していきます。

ただし、消費税法と酒税法の組み合わせや住民税と事業税の組み合わせはできません。

・税理士試験の出題数

出題数は厳密には決まっていませんが各科目100点満点で二~三問ずつとなっています。

問題数が少ないと思われるかもしれませんが、この1問あたりに小問題が無数に設問されており、一問に40問近い小問題が設定されている場合もあるのです。

つまり、内容によっては難易度もさることながら時間との戦いになる場合も少なくないのです。

税理士試験の出題形式

・税理士試験の特徴「記述式」

税理士試験の出題形式は理論問題と計算問題の、共に記述式の解答によって出題されます。

多くの士業試験がマークシート形式であるのに対し、学校の試験のように記述式にしている点が税理士試験の特徴といえるでしょう。

科目によっては計算問題が多く出題され、個人が納付すべき所得税額を具体的に計算によって求める出題がされます。

また、法律について問われる個別問題や特定の事例に法律を照らし合わせて解答する応用問題が論述形式で出題されています。

・注意すべきポイント

マークシートではないので曖昧な知識では失点してしまいます。

さらに計算問題は途中の項目も問われるので、結果が合っていても途中で失点するなど難易度の高いものになっているのが税理士試験の出題形式です。

税理士の理論個別問題試験対策

・理論個別問題への対策

税理士試験の理論個別問題について各科目ごとに解説していきます。

簿記論がほとんどなので理論問題の対策はありません。

  • 【財務諸表論】企業の財政状態を銀行や株主といった外部に向けて示すために作成する財務諸表の背景を理解し知識を学ぶ必要があります。
  • 【所得税法】個々の法律の規定について問われる個別問題に対して条文の数をとにかく理解し定着することが求められます。
  • 【法人税法】租税特別措置法の個々の規定を理解し、事例に適用する知識を学んでおきましょう。
  • 【相続税法】相続税法だけではなく贈与税や民法についても理解し学んでおくことが重要です。選択科目のなかでは最難関ですが、実用性の高い学問なので将来を考える場合、知っておくと有益です。
  • 【消費税法】消費税が課される対象となる商品やサービスについての納税義務を定めている消費税法を理解しておくことが必要といえるでしょう。
  • 【酒税法】理論個別問題が少なめですが、酒税への体系的な理解が要求されますので、その点を重視して対策が必要です。
  • 【国税徴収法】理論問題が100%で、国税徴収法の内容理解や暗記をすることによって合格できます。
  • 【住民税】住民税についての理解をしておくことで理論問題の対策になります。
  • 【事業税】住民税と同様の対策が有効といえるでしょう。
  • 【固定資産税】固定資産に課される固定資産税の理論問題を理解して暗記しておくことが重要です。

このように各科目を対策することによって税理士試験の理論個別問題の試験対策ができます。

ちなみに個人差はあるものの、科目に対する時間の多さは所得税法、法人税法、相続税法で長時間の勉強が必要なのに対し、それ以外の科目は数百時間程度で対策できます。

こういった違いを知っておくことも対策になるでしょう。

税理士の理論論述形式試験対策

・論述形式の問題対策の3つのポイント

税理士試験において理論には論述形式の問題も数多く出題されています。

これは理論問題のうち、穴埋め以外の問題をいい、この論述式の問題に対する対策として、知識の暗記、知識の理解、そして答案の作成技術の研鑽がポイントです。

・ポイント①:知識の暗記

知識の暗記は、会計基準の文章や企業会計原則といった税理士の根幹となる文章を暗記することです。

税理士試験本番でもこの知識を応用した論述問題が出ることも多く、暗記していないと問題が全く解けないことすらあります。

・ポイント②:知識の理解

理解するのは難しく、「なぜそのような基準が採用されたのか?」といった背景を問われることがあるからです。

学説が複数あるものも存在し、各派の背景を理解しておくことすら求められるのです。

厄介なのは作成者側の学派によって理解が異なるという点です。

そのため、それらのいずれの学派のものも理解しておきましょう。

・ポイント③:答案作成技術

答案作成技術も重要な試験対策です。

解答用紙のスペースも解答する時間も限られた中で論述するにはテクニックも必要で、そのテクニックを磨くためには独学よりも専門学校や講座などを利用して書き方を学ぶのがおすすめです。

また、独学でも専門の書籍が市販されているのでそういったものを利用した対策しましょう。

税理士試験は働きながら一発合格できるのか?

税理士試験は働きながら一発合格できることは決して不可能ではありませんが、現実的には難しいというのが結論です。

先ほども触れた通り合格ラインが他の士業資格よりもシビアです。

そのため、学生のようにまとまった時間がないと一発合格は困難で、個人差はありますが、1500時間程度試験対策に充てないと合格は難しいといわれています。

現実的な提案として、数科目ずつ合格して2年以上かけて税理士試験合格を目指すのがおすすめの方法といえます。

無理をして仕事に支障を及ぼすのは、安定を求める方には、あまりおすすめできません。

状況にもよりますが、税理士試験を一発合格するよりも仕事をしながら数年かけて計画的に合格を目指すのが安全策と言えます。