合格率3〜8%の難関資格である中小企業診断士試験を合格するのは、簡単ではありませんよね。
日々の仕事は忙しく、なかなか試験勉強する時間を確保するのも難しいと思います。
試験勉強の時間を捻出するの大変です、、、。
効率的に勉強進めるにはどうすればいいんだろう?
ですので、いかに効率的に時間を上手く使って勉強するかが重要になります。
今回は、難関試験合格のために、まずは中小企業診断士試験科目というものを知り、しっかりと対策を立てて、勉強を効率的に進められるよう、徹底解説しましたので、ぜひチェックしてみてください。
この記事の目次
中小企業診断士の試験科目を徹底解説!
これから中小企業診断士試験を合格してからの独立を目指している人にとって、中小企業診断士試験は合格しなければなりません。
今回は、初学者の方に向けて「中小企業診断士の試験科目」について解説します。
中小企業診断士試験の合格基準

・中小企業診断士試験の合格基準は?
中小企業診断士試験の合格基準は第1次試験と第2次試験で、ともに60%以上が目安となります。
「目安」とした理由が60%は厳密な数字ではないということです。
まず、第1次試験合格基準は総得点の60%以上かつ各科目40%以上とされていますが、そこに条件として「試験委員会が相当と認めた得点比率」という項目が付与されているのが特徴です。
これは試験の平均点があまりに低かった場合や平均点が高かった場合に適用されるルールで、60%のボーダーが若干変更されます。
事実、平成28年度の試験では得点調整が行われましたので、厳密に60%以上というわけではない点に注目しましょう。
・1科目でも40%を下回ると不合格に
また、どんなに総合点数が高くとも1科目でも40%を下回ると不合格になりますので、得意な科目にだけ注力するという勉強法が通用しません。
第2次試験も同様の合格基準になります。
つまり、「総得点の60%以上かつ各科目で40点を下回るものがないもの」が条件です。
ちなみに、第2次試験は筆記試験と口述試験がありますが、筆記試験はこの基準が適用され、口述試験は評定が60%以上となっています。
こちらも教科を捨てて得意分野に注力するという合格法が適用されないので注意して下さい。
このように、60%以上という基準は極端に変化しないものの若干変わることはある、1教科でも落としたら不合格、というのが中小企業診断士試験の合格基準です。
中小企業診断士試験の出題範囲と出題数

・中小企業診断士試験の第1次試験の試験範囲
出題範囲は、第1次試験と第2次試験でそれぞれ設定されています。
まず、第1次試験の試験範囲は次の7科目です。
- 【経済学経済政策】:マクロ経済学(国を対象)とミクロ経済学(個々の企業などを対象)
- 【財務会計】:企業の財務状況を把握し計算、分析する
- 【企業経営理論】:マーケティングや経営戦略、組織についての分野
- 【運営管理】:現場でのアドバイス
- 【経営法務】:ビジネス関連の法律
- 【経営情報システム】:ITや企業の情報システムの知識
- 【中小企業経営政策】:中小企業の実態や国の施策、中小企業白書から出題
これらの分野から択一式で解答していく流れになります。
・中小企業診断士試験の第2次試験の試験範囲
第2次試験の試験範囲は4つの事例についての筆記試験と口述試験で、事例の分野は次の4つからの出題になります。
- 組織人事
- マーケティング流通
- 生産技術
- 財務会計
これらを100字程度で各問の記述解答を行っていき、口述試験はこの範囲からランダムに出題されます。
次に出題数の解説ですが、第1次試験はとにかく問題数が多いのが特徴で年度によって若干異なるものの、次の出題数です。
- 経済学経済政策:25問
- 財務会計:25問
- 企業経営理論:40問程度
- 運営管理:40問程度
- 経営法務:20問程度
- 経営情報システム:25問
- 中小企業経営政策:40問程度
第2次試験は問題数が少ないものの、次の内容で構成されています。
【記述問題】
- 組織人事:5問
- マーケティング流通:5問
- 生産技術:5問
- 財務会計:5問
【口述問題】
上記の4科目から1問
とにかく幅広い試験範囲の問題を解いていく第1次試験と、中小企業診断士のメインとなる範囲をじっくり解いていく第2次試験という特徴があります。
中小企業診断士試験の出題形式

中小企業診断士試験の出題形式にも触れていきましょう。
先ほども触れた通り、中小企業診断士試験の第1次試験は択一式、第2次試験は記述式と口述式によって出題されます。
・中小企業診断士「第1次試験の出題形式」
第1次試験は穴埋めや知識について選択しながら回答する流れで、計算問題もあります。
例えば財務会計の範囲では答えとなりうる計算式が並び、そこから選択をしたり、計算結果となりうる数字を選んでいくといった形です。
択一式といってもきちんとした知識、あるいは計算結果を出さないと正答にはたどり着けません。
それと問題数が多く、1問あたり3分程度で解答していく必要があります。
・中小企業診断士「第2次試験の出題形式」
第2次試験は、筆記試験と口述試験に分かれ、筆記試験は簡単に言えば作文の問題です。
数ページに及ぶ事例の説明を読んだ後、5問程度の設問に対して100次以内で文章を作成し、解答する問題です。
この事例が4事例あるため合計20問の問題に記述し、解答します。
口述試験は1題で試験委員の質問に対して口頭で説明していきます。
ただ、これは落とすための問題ではありませんので、口述試験の合格率は99%とも言われています。
中小企業診断士「第1次試験対策」

・中小企業診断士試験:第1次試験対策のポイント
中小企業診断士試験の第1次試験対策として、とにかく迅速に解答していくことがコツで、とにかく問題を解いて感覚を鍛えます。
そして、項目ごとのポイントも押さえておくと対策になるでしょう。
- 【経済学経済政策】:グラフの見方を理解、マンデル=フレミングモデルの暗記など
- 【財務会計】:知識と並行して計算問題の練習をしておく
- 【企業経営理論】:解説文を読み込む
- 【運営管理】:暗記が多いので暗記を重視、買い物の時に事例を当てはめるトレーニング
- 【経営法務】:会社法を中心に覚える。
- 【経営情報システム】:webサービスの仕組みを体系的に学ぶ
- 【中小企業経営政策:統計を覚える、類似の施策は違いを知る
もちろんこれらだけを押さえていれば合格するというわけではありませんが、問題集を繰り返し解いたり、分からないことは理解するといった工夫をしましょう。
英語問題は非常に難しく落としてしまうこともあるかもしれませんが、70%程度を目指して学習すれば対策できるでしょう。
中小企業診断士「第2次試験対策」

・中小企業診断士試験:第2次試験対策のポイント
中小企業診断士の第2次試験は、記述と口述形式の試験ですので、これらの対策としてそれぞれ解説しましょう。
「組織・人事」では、業績以上に組織や人事の問題点を解答していきます。経営面に注目しがちですが、あくまで組織についての解答を行います。
「マーケティング、流通」では、ターゲットを意識することや事例に書かれていること以外の知識を使わないことです。独自の解答になりがちですが、そういった方向に行かないようにし、強みを活かした提案を行うといった記述をしていきます。
「生産技術」では、課題に対して適切な改善方法の提案や5問の設問に対して一貫性を持たせることで高得点が期待できるでしょう。
「財務会計」は、鬼門で難しい出題がされますので、会計ミスをしないように確認すること、途中式を書いて部分点を狙うことなどを行っていきましょう。
「口述試験」は、これまでの筆記試験の事例からの出題が中心なので筆記試験の事例を読み返しておくことで対策となります。
このように対策が立てにくいですが、繰り返し記述をして添削などを受ければより正答率が上がるでしょう。
中小企業診断士試験は一発合格できるのか?

・中小企業診断士試験は一発合格できるの?
中小企業診断士試験は一発合格できます。
その理由として、落とすための試験ではない試験設計が挙げられます。
他の士業、例えば司法書士の試験では成績の上位者が合格になりますが、このような形式では一度落ちた不合格者の方が成績上位のことも多く一発合格は不利です。
・なぜ、中小企業診断士試験は一発合格できると言えるの?
しかし、中小企業診断士試験は基準点を超えてさえいれば合格になるので、一発合格は十分狙えます。
こういった理由以外にも対策がある程度確立されているため、時間をかけて勉強すれば合格すること、士業としては比較的合格率が高いことなども一発合格が期待できる理由です。
こういったプラスの材料を知って中小企業診断士試験に臨みましょう。