企業の財務諸表をチェックする「監査」や、税理士登録することで「税務」など、監査及び会計の専門家として人気の「公認会計士」講座。社内でのキャリアアップや公認会計士として独立を目指す方にとって、強みとなる資格です。
しかし、、、
- 「まとまった時間を勉強になかなか使えない。勉強不足だ、、、」
- 「職場では一発合格した人もいる。受かって当然という空気がプレッシャー、、、」
このような不安を抱えている方が講座を受けようと思った時、心配なのは「私でもできるのか?」ということではないでしょうか?この記事では「公認会計士」の合格率や試験難易度や独学可能か?ついてご紹介します。
この記事の目次
「公認会計士」試験の合格率ってどのくらい?
2019年(令和元年)に行われた公認会計士試験では、12,532人が願書を提出し、合格率は10.7%という発表が金融庁よりありました。
「公認会計士」試験合格率の推移
公認会計士の試験は、短答式試験と呼ばれるマークシート式の試験が一次試験としてあり、こちらに合格すると二次試験である論文式試験に進むことができます。
この一次試験の合格率は、おおよそ20%〜25%です。つまり、一次試験には4人に一人が合格している計算になります。難しいと言われている試験ですが、意外と多い気がしませんか?
さらに、2次試験の合格率はおおよそ35%〜40%と、こちらも高い確率で推移しています。これらの一次試験と二次試験の結果を併せると、公認会計士の試験合格率は、おおよそ10%強で推移していることになります。
おおよそ10,000人強の方が毎年試験を受けていますので、最終的な合格者は1,000人程度ということになります。※2019年の願書提出者は12,532人。
公認会計士試験に挑む受講生の口コミ評判
「公認会計士」試験に挑戦する受験生の口コミを紹介します↓
毎日10時間ぐらいの勉強あと約2年続けると思うと、やっぱり会計士受験生の友達欲しいな💭
専念は勉強時間は確保できるけど、ちゃんと計画してやらないと息切れが怖い。— のん@公認会計士試験受験生 (@non_r043) October 9, 2021
合格率10%ほどしかない、難関「公認会計士」試験に挑戦する受講生たちの意気込みです。
独学や通信講座などで頑張っている様子が伺えますね。
「公認会計士」の試験難易度は?
公認会計士試験の難易度は、偏差値では表すことは難しいですが、資格の難易度を偏差値を表現すると「偏差値74」程度として設定されています。
同程度の資格試験では、医師・弁護士と並ぶ国家3大資格とされる、高難易度の国家資格です。
「公認会計士」の合格基準点
先ほど述べたように、公認会計士の試験には、一次試験・二次試験があり、それぞれ合格基準が違います。
まず、マークシート式の一次試験については、「財務会計論」、「管理会計論」、「監査論」、「企業法」の4科目が実施されます。この4科目の得点がそれぞれおおよそ70点以上であることが合格の目安です。
ですが、この70点以上という数字はあくまでも目安であり、その年の試験の出来具合によって合格基準点は変わってきますので、注意しましょう。また、どんなに他の科目の得点が良くても、1科目でも40点以下の科目があると、不合格となってしまいます。
次に、論文形式の二次試験は、必須科目が「会計学(財務会計論・管理会計論)」・「監査論」・「企業法」・「租税法」の4科目と、選択科目として「経営学」、「経済学」、「民法」、「統計学」の4科目の中から1科目を選んだ合計5科目が試験科目です。
合格基準は、5科目の得点がおおよそ52点以上を超えていることです。こちらも、一次試験と同じように、52点という数字は固定の数字ではなく、あくまでも目安の数字です。こちらも、その年の試験の出来具合によって合格基準点は変わってきますので、注意しましょう。
公認会計士試験に挑む受講生の口コミ評判
「公認会計士」試験に挑戦する受験生の口コミを紹介します↓
「今日朝答練で財務でやっと合格点取れた!」「俺は絶対合格して感謝を届ける!」「絶対合格できると信じて全力でやれ!」など、独学で難易度の高い公認会計士試験の合格に挑戦している受講生の頑張っている様子が伺えます。
「公認会計士」の試験の日程・内容は?
それでは次に、公認会計士試験の日程や詳細を見てみましょう。
「公認会計士」試験は年に何回あるの?
公認会計士の試験は、1次試験に当たる短答式試験は年に二回開催されます。毎年、1回目の試験が12月上旬、2回目の試験が5月上旬に行われることになっています。そして、2次試験に当たる論文試験は年に1回で、8月下旬に行われます。
1次試験は1回目と2回目どちらを受けても問題ありませんが、2回目の試験で一事件を受けた場合、1次試験を受験してから2次試験を受験するまで3か月しかありません。余裕を持って2次試験対策の学習時間を確保したい場合には、1回目の試験に出願することをお勧めします。
また、新型コロナウイルスの影響で、2021年は1次試験が5月上旬の1度しか行われませんでした。2022年度は2021年10月現在、1次試験は例年通り2回行われる予定ですが、新型コロナウイルスの国内の感染状況によっては試験日程が変更になる可能性があります。
公認会計士の試験情報は、公認会計士・監査審査会の公式ホームページで告知されますので、2022年受験予定の方はより注意して確認するようにしてください。
「公認会計士」の受験資格は?誰でも受験できる?
公認会計士には、必要な受験資格が全くありません。そのため、誰でも受験することができる資格となっています。他の国家資格には受験資格がある場合がほとんどなので、かなり特殊な資格ということになります。
実は、2006年に試験内容が変更になっており、その際にそれまであった大学卒業資格等の受験資格が撤廃されました。公認会計士は常に不足しているといわれている資格ですので、より受験者の窓口を広げようという意図があったのかもしれません。
どちらにしろ、受験を考えている人にとっては嬉しい事実ですね。
「公認会計士」受験資格に関する口コミ
「公認会計士」受験資格に関する口コミを紹介します↓
公認会計士って受験資格ないんだ。めっちゃいいやん
— なず (@nono_ri345) September 1, 2021
口コミにもあるように、公認会計士の試験は、誰でも受験できます。誰にでもチャンスがあるんですね。
「公認会計士」の試験内容
一次試験にあたる短答式試験はマークシート式の問題で、「財務会計論」「管理会計論」「監査論」「企業法」の4科目を受験することになります。配点は、「財務会計論」が200点、残り3科目が100点です。
二次試験にあたる論文式試験は、「会計学」「監査論」「企業法」「租税法」と選択科目として「経営学」、「経済学」、「民法」、「統計学」の4科目の中から1科目を選んだ合計5科目を受験します。
論文式試験では一次試験と科目編成が変わっており、「財務会計論」と「管理会計論」の2つを合わせて、「会計学」という配点が300点の1科目とされています。
「会計学」以外の科目は、必須科目も選択科目も全て配点は100点となっています。
「公認会計士」の試験時間
公認会計士の試験は、短答式試験は1日の日程で、論文式試験は3日間をかけて行われます。
短答式の試験は、「財務会計論」の試験は2時間、他の3科目は1時間の試験時間です。
午前中に2科目、お昼休憩を1時間半ほど挟んで午後に2科目試験を行うのが通常の日程になっています。
論文式試験は、「財務会計論」と「管理会計論」の2つを合わせた「会計学」の試験が特別長く、午前中に2時間、お昼休憩を2時間挟んで午後に3時間の合計5時間行う日程です。
その他の科目は必須科目も選択科目も全て1科目2時間の日程で、残りの2日間で午前に1つ、お昼休憩を2時間挟んで午後に1つの日程で行われます。
「公認会計士」の試験時間について受講生の口コミ評判
「公認会計士」試験に関する経験者の口コミを紹介します↓
公認会計士試験の最後の関門として修了考査があるのですが、試験時間が長くて答案の量も多くて大変です。(2日で試験時間合計12時間)
ただ、この修了考査の勉強をしっかりしておくと、その後の自分の仕事の質が大きく向上します。私がそうでした。
今勉強している皆さん、頑張ってください!
— 変わり種の会計士 (@tacya_cpa) September 8, 2020
長丁場の試験ということが分かります。やはり難関「公認会計士」資格ですね。
「公認会計士」は独学で合格できる?
公認会計士試験は、もちろん独学でも合格を目指すことが出来ます。
独学で「公認会計士」試験合格に向けて頑張っている受講生の口コミ
独学で「公認会計士」試験合格に向けて頑張っている、受講生や経験者の口コミをご紹介します↓
「独学じゃきつい、、、」という声もありますが、「独学で合格した!」という方もいらっしゃいます。ただ、独学では費用は安く抑えられますが、勉強のペース配分や学習手段など、全て自分で考え準備しなければならないので、独学では難しい部分もありそうですね。
「公認会計士」の独学におススメのテキスト・参考書
公認会計士に独学で合格するためには、テキスト選びが重要になってきます。公認会計士の試験は科目も多くなっていますので、科目別におすすめのテキストを紹介していきます。
「財務会計論」
一つ目の科目は、「財務会計論」です。「財務会計論」は、公認会計士の試験科目の中で最も範囲が広く、1次試験にも2次試験にも登場する重要な科目となっています。
そんな「財務会計論」のおすすめのテキストは、「スタンダードテキスト財務会計論Ⅰ基本論点編」と「スタンダードテキスト財務会計論Ⅱ応用論点編」の2冊です。
この2つのテキストは、公認会計士試験の元試験委員が作成しています。実際の公認会計士試験で問われやすい問題内容や合格するための回答の書き方等を熟知している人が作成し、解説もしてくれているのでとても解り易く、試験対策にはもってこいの一冊です。
「管理会計論」
続いて、「管理会計論」でのおすすめのテキストは、岡本清先生著の「管理会計」です。岡本先生は原価計算・管理会計をご専門とされている会計学者で、一橋大学と東京国際大学の名誉教授でもあられる管理会計のエキスパートです。
実際に、一橋大学の管理会計の講義ではこのテキストが使用されています。テキスト自体は2008年と今から10年以上前に出版されていますが、2021年現在でも記載内容に不足部分等はなく、公認会計士になるために必要な基本情報が全て網羅されています。
そのため、このテキストを読み込んで理解することができれば、試験では十分に対応可能な知識を、身に着けることができます。
しかし、テキストのみでは実際に問題を解くための計算力を身に着けることはできません。テキストの内容に沿って学習できる問題集が別途で販売されているので、併せて購入し、知識の定着と合わせて計算力を鍛えることをお勧めします。
「監査論」
続いて、「監査論」のおすすめテキストです。「監査論」の科目は、公認会計士の他の試験科目と比べると、出題の範囲はそこまで広くありません。
また、他の科目に比べて応用のような難しい論点を問われることは少なく、基本的な内容を網羅しておけば、問題なく合格点を狙うことができる科目です。
そんな「監査論」でおすすめのテキストは、「スタンダードテキスト監査論」です。こちらのテキストは、最初に紹介した「財務会計論」のテキストと同じシリーズとなっています。
「財務会計論」と同じで、元公認会計士試験の試験委員の方が作成しているため、試験に必要となる基本的な内容が、細かいところまで網羅されています。
「企業法」
最後に、「企業法」のおすすめテキストは、松村利裕さん著の「公認会計士試験 短答式 企業法」です。他の試験科目に比べて、「企業法」のテキストは種類自体がかなり少ないです。
なぜなら、他の科目と違い、「企業法」は基本的に公認会計士試験のみに存在している科目だからです。
「公認会計士試験 短答式 企業法」は、テキストのタイトルにある通り、公認会計士試験用のテキストです。
公認会計士試験に必要となる、商法・会社法・金融商品取引法等の基本的な内容が網羅されているため、このテキストを読み込んでいけば、「企業法」の試験合格に必要な知識を得ることができます。
また、このテキストは演習問題も豊富に記載されているため、問題集としての役割も果たしてくれます。
「公認会計士」試験を合格するまでの勉強時間は?
公認会計士の試験に合格するために必要な勉強時間の1つの目が、3,500時間と言われています。
合格している方が、一般的に試験勉強にかける時間は、1年半~2年ほどといわれています。仮に、平日1日3時間、休日に1日10時間学習時間を確保したとすると、1週間で35時間、1か月で約140時間、1年間で約1,680時間勉強時間を確保することができます。
このペースで学習を進めていくと、おおよそ2年弱で必要とされる勉強時間を確保することができます。ですが、あくまでも目安の一つですので、もっと学習時間が少なくても問題ない方もいますし、逆にもっと学習時間が必要になる方もいます。
また、1日の内で確保できる学習時間も、仕事の状況などによって変わってきますので、無理をせずに自分に合った学習計画を立てるようにしましょう。
ここまで読んで頂いて、試験時間の確保が難しい、独学での勉強に自信が無くなってきた…という方には、Webで受けることの出来る資格講座を受けることをおすすめします。
Web講座の場合、通勤時間等のスキマ時間にスマートフォンでの受講も可能ですし、効率よく必要な学習ができるようにテキストや講義にも数多くの工夫がなされているため、独学よりも短い時間で必要な知識を得ることができます。
気になる、という方はWeb講座の紹介記事も書いていますので、そちらを確認してみて下さいね。
独学で「公認会計士」試験合格に向けて頑張っている受講生の口コミ
独学で「公認会計士」試験合格に向けて頑張っている、受講生の口コミをご紹介します↓
税理士の先生と公認会計士の先生に相談乗ってもらった!
めちゃくちゃモチベーション上がったし、何より凄いと感じた。税理士の先生は独学で合格までいき、1日16時間の勉強を毎日継続してたらしい笑
1日8時間の自分と比べたら倍😳
もっと頑張ります🤪
— りく@2022 6月簿記1級目標 (@riku_designer) July 16, 2021
公認会計士試験受けたくて勉強してるんだけど独学はキツい事に気づいたので死んでます()
— ナ (@ODGT6eLz6Jnzftj) August 19, 2020
この前中卒で公認会計士になった人がいたんだけど、一言で感想を言うと凄かったですね。
何が凄いって、努力量と熱量が凄いです。
と言うのも、公認会計士の資格を取るのに2年かかったようですが、その2年間毎日、正月もクリスマスも何もかも捨てた10時間勉強したみたいです。ちなみに独学でした😌
— もちゆう (@mochiyu_) January 11, 2020
「独学で毎日10時間、、、」「16時間の勉強、、、」「独学はキツイ、、、」という、なかなか勉強時間の確保も大変な様子が伺えます。
「公認会計士」試験は独学で合格可能なのか?
独学で頑張っている受講生の方々の口コミも見てきましたが、「公認会計士」試験を独学での合格は不可能ではありません。
ただ、独学での合格はものすごく大変です。
ですので、「少しでも合格率を上げたい!」という方には、通信講座がお勧めです。通信講座の場合、自宅で手軽に学習することができるので、わざわざ時間を取って教室に通う必要もありません。
多くの通信講座が公認会計士の講座を行っています。そちらについては別途記事もありますので、気になる方は合わせてそちらも覗いてみて下さいね。
