広告 公認会計士

公認会計士になるには?

2022-01-30

企業の財務情報・決算会計が公正であることを検証し、日本の株式市場の正しさを保証する「会計監査のプロフェッショナル」として人気の公認会計士。

これから、公認会計士資格を取得するために、試験勉強を猛烈に頑張っていると思います。

ですので今回は、試験合格を目指す受験生の方々に向けて、「公認会計士になるために」を簡単にお伝えしますので、ぜひチェックしてください。

公認会計士になるには?

この記事では、「会計監査のプロフェッショナル」として人気の超難関資格「公認会計士」資格を取得するための方法について解説します。

公認会計士試験に合格する

公認会計士になるには公認会計士試験に合格する必要があります。

この試験は、短答式と論文式の2つの試験で構成され、短答式試験の合格者が論文式の試験に進める仕組みです。

・論文式試験

短答式は毎年12月と5月に実施され合格した方が年1回8月に実施される論文式の試験に進めるようになっています。

短答式の試験はマークシート方式の試験で、記述する問題はありませんが計算問題や思考力の問われる問題が多く、単に言葉を覚えれば解答できるというものではないのが特徴です。

合格ラインは70%で、財務会計論(120分200点)、管理会計論(60分100点)、監査論(60分100点)、そして企業法(60分100点)の4科目の総得点で判定されます。

一科目当たりのボーダーや一科目ごとの合格点が設定されていない点が特徴といえるでしょう。

ちなみに短答式に合格すれば、以降2年間は申請することで短答式試験が免除され、次の論文試験に不合格となっても翌年と翌々年の3回、短答式試験なしで再チャレンジできる仕組みです。

・論文式試験

次にやってくる論文式試験は、記述式の試験で、短答式試験の4科目に租税法と選択科目(経営学、経済学、民法、統計学)の2科目が追加されます。

こちらは短答式と異なり52%の得点比率で合格者を決定する仕組みです。

つまり論文式試験の受験者のうち、上位52%(偏差値52程度)が合格者になります。

ボーダーを意識するよりも受験者の中で上位を目指す必要がある試験です。

こちらも免除制度があり、不合格になっても相当の成績があった場合は該当する科目を2年間免除した状態で受験できるようになっています。

つまり、不合格になってある程度の成績を収めたら、有利な条件で受験できるのです。

ただ、明確には宣言されていないものの1科目でも得点比率が40%を下回った場合は不合格になることがあります。

公認会計士の2年間の実務経験(業務補助)

・公認会計士になるには実務経験が必要

公認会計士試験に合格しても、それで公認会計士の資格が与えられる訳ではありません。

実は、合格後2年間の実務経験がないと資格を取得する条件が得られないのです。

実務経験には業務補助と実務従事の2種類が用意されており、それによって判定されます。

業務補助は、監査証明の業務に直接携わる公認会計士や監査法人の補助業務であり、この条件はさらに設定がされており、1年につき2つ以上の法人の監査業務を行う必要があるとされます。

・実務従事の事例

実務従事は主に、以下の4つのものが挙げられます。

  1. 国・地方公共団体の機関などの会計に関する検査を国または地方公共団体の機関で行う。
  2. 国税の事務のうち、調査や検査の事務
  3. 金融機関や保険会社で貸し付けや債務保証などの資金運用の事務
  4. 原価計算など財務分析に関する事務

端的に言えば、公務員として財務関係の部署に勤務するか、税務署に勤務、あるいは銀行や保険会社で資金運用に携わるといった業務です。

この実務従事は公務員以外では上場企業などの大企業で特定の部署に2年以上勤務する必要があるため、あまり現実的ではありませんので、多くの合格者は監査法人に就職または転職して実務経験を積むことになります。

公認会計士の実務補習と修了考査

・実務補習を通じて公認会計士の業務を学ぶ

残念ながら試験合格と実務経験を積んでも公認会計士の資格はまだ取れません。

実務補習を通じて公認会計士の業務を学ぶ必要があります。

これは、実務補習所と呼ばれる場所で講習を受けてから単位を取得するもので、全国の主要都市で平日夜間や土日に講習を受けます。

・公認会計士の登録が可能となるには

実に3年もの間、講習を受ける必要があり、実質学校に通学するような形で公認会計士の業務を学ぶのです。

さらに年一回行われる実務補習の修了試験を受けて合格する必要があります。

公認会計士試験の合格者でさえ、毎年50%程度の合格率なので、いかに難しい試験かわかるのではないでしょうか。

ここで合格してようやく公認会計士の登録が可能となり、資格を取得できます。

公認会計士試験に合格してから最低でも3年かかるので、いかになるのが難しい資格であるかわかるのではないでしょうか。

公認会計士試験の免除制度について

公認会計士の免除制度はありますが、若干現実離れしたものとなっていますが、一通り紹介していくと次の条件を満たした方が試験の一部を免除されます。

・短答式試験の免除が受けられるのは?

まず、短答式試験の免除が受けられるのは、財務会計論が税理士資格を持っている方と税理士試験の簿記論及び財務諸表論の合格者及び免除者の方です。

財務会計論だけでなく、管理会計論、監査論の3科目で免除されるのは、会計専門職大学院において財務会計や管理会計に属する科目を一定の単位履修して修士を持っている方です。
そして全科目、つまり短答式試験自体が免除されるのが司法試験合格者の方になります。

・論文式試験も免除が受けられるのは?

論文式試験も免除制度があります。

一例として租税法の免除が税理士資格を有する方、経済学か民法の免除が受けられるのが不動産鑑定士試験の合格者の方です。

そして司法試験の合格者の方は企業法と民法が免除されます。

他の士業資格で一部みられる全科目免除の制度はありません。

このように税理士や不動産鑑定士の資格や合格認定を持っている方や司法試験に合格した方、財務会計学の修士を取得している方が免除制度の該当者になります。

ほとんどすべての受験者がこの条件をクリアしていないといえ、実際には多くの受験者が全科目を受験する形です。

公認会計士の受験資格は高卒・中卒でもOK?

・公認会計士試験の受験資格緩和

2006年から高卒や中卒の方でも公認会計士試験を受験できるようになりました。

かつては、大卒あるいは、旧1次試験合格者という条件があり、受験自体が難しい資格でしたが、この改正によって大学在学中に受験できるようになったことで、大学卒業後に公認会計士合格者としてそのまま新卒のように監査法人に就職するような方も現れるようになりました。

もちろん学歴が撤廃されたことで、年齢や性別、国籍関係なく公認会計士試験を受験できるようになり、開かれた試験になったのです。

それによって、一時期公認会計士試験の合格者が非常に増えた時期があり、就職難となった時代もありました。

しかし、近年は記述式試験の合格水準を変更したり、短答式試験の問題を難化したことによって、もともとのレベルにまで上昇し、合格者も減少しています。

こういった背景から公認会計士試験に合格することで監査法人への就職が以前よりも容易になりました。

公認会計士として独立開業するには

・公認会計士として独立開業するには?

公認会計士として独立開業するには、資格の取得、日本公認会計士協会の公認会計士名簿の登録変更、税務署へ開業届を出すといった3ステップです。

資格の取得は、先ほど触れた通りで公認会計士の登録を行います。

次に監査法人で公認会計士として勤務されていた方は、日本公認会計士協会の公認会計士名簿を勤務から登録変更しましょう。

そして、あとは開業地の公認会計士協会に入会します。

ここからは他の士業の開業と同様に税務署に開業登録を行います。

ただ、実際は独立開業してもいきなり大きな企業の監査ができるわけではないので、税理士登録も並行して行います。これによって、自営業の確定申告なども業務として行えるようになるので、一緒に行う方が多くいます。

公認会計士と税理士の入会手続きを同時に行うという点で公認会計士の独立開業は、他の士業資格とは異なった独立開業手続きをします。