毎日、日々の仕事をこなしながら、ファイナンシャルプランナー(FP)試験勉強を積み重ねるのは、簡単ではありませんよね。日々の仕事は忙しく、なかなか試験勉強する時間を確保するのも難しいと思います。
ですので、いかに効率的に時間を上手く使って勉強するかが重要になります。
今回は、あなたがファイナンシャルプランナー(FP)を合格して頂くために、まずは試験科目を把握し、しっかりと対策を立てて、勉強を効率的に進められるよう、徹底解説しましたので、ぜひ、チェックしてみてください。
この記事の目次
ファイナンシャルプランナー(FP)2級の試験科目を徹底解説!
これからファイナンシャルプランナー(FP)2級試験を合格して、社内評価をUPさせたり、独立を目指している人にとって、ファイナンシャルプランナー(FP)試験は合格しなければなりません。
今回はファイナンシャルプランナー(FP)初学者の方に向けて「試験科目」について解説します。
FP2級技能検定の合格基準
・ファイナンシャルプランナー(FP)2級試験の合格基準
ファイナンシャルプランナー(FP)の試験は年3回開催されていますが、学科試験と実技試験があり、どちらの試験も6割以上の得点で合格となります。
学科試験の場合は、60点満点なので、合格ラインは36点以上となります。
実技試験では、日本FP協会と金融財政事業研究会(きんざい)の2つの団体が実施しており、日本FP協会については、100点満点中60点以上、きんざいが50満点中30点以上で合格となります。
・どれくらいの合格者がいるの?
学科試験は、日本FP協会の発表では、FP2級の2021年9月の試験合格率は、学科50.56%、実技60.26%となっています。
また、日本FP協会主催の方が金融財政事業研究会よりも合格率が高いため、比較的取り組みやすい資格となります。
FP2級技能検定の出題範囲と出題数
・FP2級技能検定の学科試験
FP2級技能検定の学科試験の出題範囲は6つのカテゴリーに分かれています。
- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業継承、となります。
試験時間は2時間、全体の問題数は60問、4択形式となります。
・FP2級技能検定の実技試験
実技試験は、FP協会主催の出題範囲は資産設計提案業務があり、試験時間は90分、40問の記述問題です。
きんざい主催の出題範囲は、
- 個人資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務
の中から一つ選択するようになります。
ただし、例年、「中小事業主資産相談業務」は9月と1月の試験、「損保顧客資産相談業務」は9月のみの試験となっています。試験時間は同じく90分で、事例形式5題の記述問題です。
FP2級技能検定「ライフプランニングと資金計画」対策は?
・「ライフプランニングと資金計画」の対策はどうすればいい?
「ライフプランニングと資金計画」では、税理士法や保険業法、金融商品取引法等FPとして業務を行う上で必要な法知識が出題されます。
また、年金や税金の仕組みを理解したうえで、住宅取得や教育資金のプランニングなど計算スキルも求められます。
そのため、覚えるべき内容が多くあるので、早い段階からしっかりと学習する必要があります。
・何に注意して勉強すればいい?
6割以上の点数で合格となるので、まずは、頻出される分野である、「ライフプランニングの考え方・手法」「ライフプラン策定上の資金計画」「公的年金」「社会保険」を重点的に学習するといいでしょう。
ライフプランニングは、暗記項目が多いですが、身近な例が多いので、自分に置き換えて、覚えると効率よく学習することができます。
計算問題は、過去問等を繰り返し解くことで、理解を深めていく必要があります。
FP2級技能検定「リスク管理」対策は?
・「リスク管理」の対策はどうすればいい?
リスク管理では、民間の保険である、生命保険商品と損害保険商品、保険と税金についての知識が必要となりますので、それぞれの保険の仕組みを理解しておくことが重要です。
生命保険商品は、定期保険や終身保険等さまざまな保険の特徴と内容をしっかりと押さえておく必要があります。
損害保険商品も頻出されるテーマなので、もれなく学習する必要があり、特に地震保険については、試験に出やすいので、補償内容を覚えておくといいでしょう。
保険と税金の分野では、死亡保険金と課税の関係性をしっかり理解する必要があります。
・何に注意して勉強すればいい?
また、保険の知識だけでなく、計算問題が出題されることもあるので、練習問題や過去問等でしっかりとした対策が必要です。
FP2級技能検定「金融資産運用」対策は?
・「金融資産運用」の対策はどうすればいい?
「金融資産運用」は、投資に関連する経済指標や預金や株式への投資、投資信託、デリバティブ取引等金融資産の運用に関する問題が出題されます。
近年拡大されている「NISA制度」もよく出題されるので、最新の「NISA制度」の内容をしっかりと理解する必要があります。
株式投資に関連する指標である、配当利回り、株価収益率、株価純資産倍率は計算式をしっかりと覚え、混同しないようにしておきましょう。
・何に注意して勉強すればいい?
また、計算式の暗記だけでなく、繰り返し練習問題や過去問を解き、短時間で計算できるようにしておくと、本番試験で効率よく点数を稼ぐことができます。
デリバティブ取引については、2級の試験では、細かい内容まで出題されることがありますが、複雑な内容なので、しっかりと理解を深めておく必要があります。
FP2級技能検定「タックスプランニング」対策は?
・「タックスプランニング」の対策はどうすればいい?
タックスプランニングについては、10種類の所得の内容をしっかりと把握し、混同しないように内容と課税方法を整理する必要があります。
その中でも、退職所得と所得金額の計算問題はよく出題されるので、特に重点的に学習をしましょう。
退職所得に関しては、勤続期間による計算方法の違いをしっかりと押さえておきましょう。
また、法人税の問題もほぼ、毎回出題されるテーマとなりますし、合わせて、交際費や役員給与、減価償却の仕組みなども理解しておく必要があります。
・何に注意して勉強すればいい?
タックスプランニングの試験範囲については、他の分野との関連が非常に強いので、まずは、タックスプランニングの内容の勉強から始めると、他の出題範囲の学習も効率的に進めることができます。
FP2級技能検定「不動産」対策は?
・「不動産」の対策はどうすればいい?
「不動産」の範囲では、不動産取引に関する問題については、必ず押さえておきましょう。
特に不動産売買における留意点はしっかりと整理して暗記する必要があります。
瑕疵担保責任と危険負担についても、ポイントを押さえておきましょう。不動産の保有や売却にかかる税金についてもしっかりと理解する必要があります。
特に、不動産を譲渡した場合の所得税の特例については、出題頻度も高く、複雑な内容になっているので、確実に点数がとれるよう、対策する必要があります。
・何に注意して勉強すればいい?
不動産については、それぞれ項目の違い等が混同しやすく、特に細かい内容を問われることが多いので、それぞれイメージしながら、表にまとめて整理して暗記する必要があります。
FP2級技能検定「相続・事業承継」対策は?
・「相続と事業継承」の対策はどうすればいい?
相続と事業継承も重要なテーマとなります。相続税法や相続、贈与に関する決まりがよく出題されます。
特に「誰が法定相続人になるのか?」「法定相続分はいくらなのか?」等といった、家系図を使用した問題は、よく出題されるので、確実に対応できるように準備しておく必要があります。
・何に注意して勉強すればいい?
配偶者と直系、配偶者と兄弟姉妹の法定相続分は混同しやすいので、注意が必要です。
ただし、確実に暗記すれば点数がとれる問題なので、しっかりと対策をして試験に臨みましょう。
FP2級の試験では、事業継承に関する問題の出題頻度が多くなりますが、FP3級では、ほとんど、出題されないので、テキストでしっかりと学習し、練習問題や過去問で確認をし、対策を行う必要があります。
この記事の監修者
【CFP・1級FP技能士】
久保田 美弘さん Angel Partners株式会社 代表取締役。
相続・事業承継コーディネーター、ファイナンシャルアドバイスのプロフェッショナルとして、自身の使命として一人でも多くの企業オーナー、資産オーナーの思いを次世代に承継するため、"Angel Partners Co.,Ltd"設立。オールドヴィンテージワインを愛するアルトサクソフォニスト。