合格率3%の超難関資格である司法書士試験を合格するのは、簡単ではありませんよね。
日々の仕事は忙しく、なかなか試験勉強する時間を確保するのも難しいと思います。
試験勉強の時間を捻出するの大変です、、、。
効率的に勉強進めるにはどうすればいいんだろう?
ですので、いかに効率的に時間を上手く使って勉強するかが重要になります。
今回は、合格率3%という難関試験合格のために、まずは司法書士試験科目というものを知り、しっかりと対策を立てて、勉強を効率的に進められるよう、徹底解説しましたので、ぜひチェックしてみてください。
この記事の目次
司法書士の試験科目を徹底解説!
これから司法書士試験を合格してからの独立を目指している人にとって、司法書士試験は合格しなければなりません。
今回は司法書士初学者の方に向けて「司法書士の試験科目」について解説します。
司法書士試験の合格基準

司法書士試験の合格基準は、「相対的基準」と「基準点」の設定の2つによって合否を決定します。
司法書士試験の合格基準「相対的基準」
相対的基準は、一言でいえば成績上位者のみを合格にするということで、一般的な国家試験は、ボーダーラインと呼ばれる点数を超えれば合格とする絶対的基準です。
しかし、司法書士では毎年合格の点数が異なっているのが特徴です。
例えば、午前の部(択一式)では2021年度が81点以上、2020年度では75点以上となっています。
これは、その年の問題のレベルによって点数が大幅に異なっていることを意味し、ボーダーとなる点数が決まっていないので、ボーダーの点数を超えれば良いという勉強方法では対応できません。
そして、相対的基準なので司法書士試験を受けて成績上位者にならないと合格できないことを意味します。
そのため司法書士試験の対策は、とにかく勉強して正答率を上げる努力する形になります。
司法書士試験の合格基準「基準点」
さらに追い打ちをかけるのが3つの基準点で、午前の部1つ、午後の部2つで構成される試験それぞれに試験後基準点が設定されていることです。
例えば、仮に午前の部で100%の正答率となり、3つの合計点で成績上位者に入っていたとしても午後のいずれかの試験で基準点を下回っていたら、不合格になります。
そのため、苦手な教科を捨てて他の得意教科で100点を狙うといった勉強法も通じません。
このように成績上位者になるよう高い正答率を目指しつつ、全ての分野でまんべんなく知識を学ぶといったことが求められるのが、司法書士試験の大きな特徴です。
司法書士試験の出題範囲と出題数

司法書士試験の出題範囲と出題数を解説していきましょう。
司法書士試験「出題範囲」
まず、出題範囲は、次の11科目で、出題数が多めの4科目(主要科目)と、そうでない7科目(マイナー科目)の構成となります。
【主要科目】出題数が多めの科目(出題数の7割が出る)
- 民法:人物や契約の基本ルール
- 商法:会社設立や儲けの分配などの基本ルール
- 不動産登記法:不動産の所有syが代わった場合の登記ルール
- 商業登記法:株式会社に関する基本ルールや商業登記のルール
【マイナー科目】出題数が少なめの科目(出題数の3割が出る)
- 憲法:すべての法律の基本ルール
- 刑法:犯罪に関する処罰などを定めたルール
- 民事訴訟法:個人の間の法的な紛争(民事訴訟)のルール
- 民事執行法:借金の差し押さえなどを定めたルール
- 民事保全法:お金を借りた人(債務者)の財産を一時的に処分できないようにしておくルール
- 供託法:供託所に預けるためのルール
- 司法書士法:司法書士の業務や身分といったことが定められたルール
ここから司法書士の主な業務である登記や供託といった手続きに関する法律がメインとなっていることが理解できるはずです。
そして、出題数が多めの科目を押さえておけば、7割近い正答率になると思われがちです。
しかし、実際は少なめの科目で点差がつくことが多く、いずれの出題範囲もまんべんなく学んでおく必要があります。
司法書士試験「出題数」
次に出題数を紹介しましょう。
問題数は72問で、これは国家試験の問題数としてかなり多い部類に入ります。
構成として、午前中に35問、午後に37問といった内容になっていて、毎年若干問題数にバラツキがあるものの、おおよそ次の構成です。
【午前】
- 憲法(3問)
- 民法(20問)
- 刑法(3問)
- 商法(会社法)(9問)
【午後】
- 民事訴訟法(5問)
- 民事執行法(1問)
- 民事保全法(1問)
- 司法書士法(1問)
- 供託法(3問)
- 不動産登記法(16問)
- 商業登記法(8問)
【午後2部】
- 不動産登記法(1問)
- 商業登記法(1問)
このようになっていますが、午後2部はたった2問になっているのは出題形式が異なる点が挙げられます。
その点について解説していきましょう。
司法書士試験の出題形式

司法書士試験は、筆記試験と口述試験に分かれています。
これまで解説したのは筆記試験についてで、口述試験については触れてきませんでした。
ここでは、司法書士試験の筆記試験を説明し、そのあと口述試験について触れていきます。
司法書士試験「筆記試験」
司法書士試験の筆記試験は、先ほど紹介した72問の問題です。
構成は、午前に択一式の問題35問、午後に択一式の問題35問、そして午後の2部で記述式の問題が出題されます。
択一式の問題は、誤っているものや正しいものを選択していく形式です。
次に記述式は文字通り記述を求められる問題です。
第1~4欄の空欄(問題によっては3欄まで)が2問分用意されており、そこに記述し、必要な書類を何通用意すればいいのか、登記すべき内容な何かといった点を書いていきます。
また登記に必要なお金についても記述しなければいけません。
とにかく実際の手続きに近い流れで記載するので、たった2問でも時間がかかります。
午前中120分、午後180分の司法書士試験は時間が足りなくなるケースが多く、反射的に回答できるだけの理解力が求められます。
司法書士試験「口述試験」
この筆記試験に合格したら、次は後日口述試験の受験です。
口述試験は面接官2人から口頭で問題を出され、それに対して口頭で解答します。
面接は1人15分程度になります。ここでは筆記とは異なり、合格させるための試験となっており、例年90%以上合格する傾向です。
これらの試験に合格して晴れて司法書士の道が開かれるのです。
司法書士試験の主要科目(メジャー科目)対策

先ほど触れたメジャー科目の対策に触れていきましょう。
メジャー科目を振り返ると、「民法」、「商法」、「不動産登記法」、「商業登記法」が挙げられます。
これらのうち、メインとなるのが「不動産登記法」で、ここを重点的に勉強しておく必要があります。
記述式に出題される分野で、この分野の点数が合否を決めるともいわれている重要教科です。
この法律は繰り返し学んで十分理解しておくことがポイントといえるでしょう。
最初に「民法」と「不動産登記法」を学んで司法書士の基礎力をつけ、商法、商業登記法と進むようにすると理解が深まります。
司法書士試験のマイナー科目対策

マイナー科目は先ほど触れた7つの法律で、これらの対策は、「憲法」、「刑法」をしっかり押さえておくことです。
この2つは午前の部で択一式の得点源になる問題で出題数も大目です。
さらに、受験者の多くが満点に近い点数でクリアしていますので、出遅れないためにもこの二つをしっかり押さえておきましょう。
また、「供託法」「司法書士法」は過去問からの出題が多いために正答率も高いことからこちらも押さえておくことがポイントです。
ただ、理解を深めるためにも安易にそれらの法律を学ぶのではなく、マイナー科目で基本となる民事訴訟法→民事執行法→民事保全法と学ぶのがコツです。
そのうえで供託法や司法書士法を学びましょう。
ここまで来ると憲法や刑法も理解でき、覚えやすくなっているはずです。
司法書士試験の口述試験対策

口述試験については、これまでの知識をしっかり覚えておくことと緊張しないことです。
口述試験は筆記試験に合格するだけの知識があればほとんど100%答えられる内容ばかりですので、知識を忘れないようにしておきましょう。
また、緊張して頭が真っ白になってしまわないのも意外なポイントです。
いきなり分からない質問されるケースもありますが、実は面接官と会話していると面接官はヒントを繰り返し出してくれますので、そのヒントがあればたいてい答えられるので、リラックスして答えましょう。
司法書士試験は一発合格できるのか?

高難度の司法書士試験
司法書士試験は一発合格できます。
確かに合格率は、例年3~5%と非常に狭き門になっているのは確かです。
非常に多い記念受験
しかし、記念受験も非常に多く、翌年の受験を目指して雰囲気を知るために受験しているケースすらあります。
そのため、実質的な合格率はこれらよりも高くなっているのが特徴です。
そういったことを考えると、決して低すぎる合格率ではなく、法律の知識がきちんと理解できていれば合格できない資格ではありません。
確かに2回以上受験してようやく合格したという方も多くいますが、一発合格が不可能な私見だと思わないことが重要です。
年齢も関係ない試験資格
また、年齢も関係ありません。
実際に過去には大学在学中の学生や高齢者が合格したという記録もあります。
このように決して希望を失わせるような資格試験ではないので、受けたいと思ったらまずは民法から学んで受験を目指しましょう。